InnoRules BRMSとRPAの連携検証レポート

InnoRules BRMSとRPAの連携検証レポート

はじめに;

ここ2,3年の働き方改革にともなって注目を浴びてきたRPA(Robotic Process Automation)はガートナーによれば過度な期待のピーク時に差し掛かってきているという予想が出ています。当初は万能ツールのごとく扱われ、各企業がこぞって評価導入をしてきた過程にはいろいろな課題が浮かび上がってきています。弊社では、業務プロセスに中にRPAとBRMSを適用することでプロセス全体のROI(業務効率化)が向上できないかという視点で、アルゴスサービスジャパン株式会社※と共同で検証を行いました。検証に使用した製品です; ※http://www.argos-service.com/

・ARGOS Digital Workforce (RPA)

・InnoRules BRMS(Business Rule Management System)

 

検証内容;

検証の業務シナリオはクレジットカードの審査業務プロセスとし、手作業及び人が判断することを前提としたカード審査業務のプロセス(図1)へRPAとBRMSを適用し(図2)、業務プロセス全体が高度化されかつ効率化ができることを確認しました。

 

【図2 番号の説明】※番号は図中の番号に対応

(1)RPAがカード申し込みリスト(EXCEL)をもとにカード発行審査WEB画面にデータ入力する。

(2)RPAがカード発行審査WEB画面の発行審査ボタンを押しBRMSへ審査ルール実行リクエストを出す。

(3)ルールエンジンが審査ルールを実行する。

(4)ルールエンジンが審査実行結果と審査スコア、理由コメントをアプリケーションへ返す。

審査スコアの例:年齢信用度 6/10 (60%) 職種信用度 12/15 (80%) etc.

理由コメントの例:年齢が基準点未満です。年収が基準点未満です。etc.

(5)RPAが審査結果と審査スコア、理由コメントを申し込み台帳へ記入する。

(6)再審査となったデータのみを2次審査担当が審査する。

(7)カードを発行する。

 

【デモンストレーション】

=>こちらをご覧ください(画面が表示されたら再生ボタンを押してください)

 

業務プロセスが高度に効率化できる理由は次にあります;

・RPAによる人手作業の完全自動化

従来エントリアプリケーションなどでプログラム化を図っても、データエントリなどは人手の作業となります。したがって、データ量が多くなると業務プロセスのボトルネックとなります。RPAはこれを完全自動化することで、時間無制限の大量処理が可能となると同時に誤入力ゼロといったノーミスオペレーションを実現します。

・BRMSによる審査ルールの完全自動化

従来は専門家による審査業務でカード発行可否判定をしていたのをBRMSで自動化することで専門家の意思決定を効率化させることができます。意思決定ルールは加入率の緩和や引き締めなど会社の戦略や市場ニーズに応じて柔軟に変える必要があり、BRMSを適用することでそれが可能となります。

 

人間に例えるならば、RPAは手足視覚などの外部とのインタフェース、BRMSは意思決定をつかさどる脳といえるでしょう。人的作業を自動化することで人間でしかできない業務が残るという話はコンピュータが誕生した当初から言われてきたことですがそれが現実的なものとなってきました。今回の検証ではRPAとBRMSといった技術要素の組み合わせですが、これにBPMやデータ連携ツール、OCRが加わることで人手による定型業務から解放され、よりインテリジェントにビジネスプロセスが自動化される状況がくると考えます。

※本検証内容についてのお問い合わせは下記メールアドレスまでお願いします。

お問い合わせ先: info@innorules.com